2021年10月1日、株式会社たなべたたらの里がスタートしました。
田部家のルーツである雲南市吉田町を舞台に地域の魅力を徹底的に追求し、
交流人口・定着人口を増やし、中山間地域活性化の先進的モデルになることを目指します！
紀州田辺よりこの中国山地に移り住んでから750 年、江戸時代に全盛を極めた「たたら製鉄」
を生業としてから550 年、私たちは豊かな自然に育まれながら悠久の時間を過ごしてきました。
かつて「たたら製鉄」全盛期の頃には１万人近くの人々が暮らすほどの企業城下町として栄
えたこのたたらの里（吉田町）も、今では人口1500 人にまで減少し、その半数以上を高齢者
が占める少子高齢化の時代を迎えています。
「たたら製鉄」を20 代にわたり営んできた田部家の25 代当主田部長右衛門は、数年前、地元
の中学校から「生徒に夢を与える話を」と言われ講師として招かれた際、たった38 人の全校
生徒を目の当たりにし、これでは夢を語るのも難しいと危機感を覚えました。そこで講演の
場で生徒たちに約束しました。「この地域に必ず仕事をつくるから、大人になったら一緒に
頑張ろう！」と。それを機に、2016 年には㈱田部に「たたら事業部」を設立し、2018 年には
約100 年ぶりとなる「田部家のたたら吹き」を復活操業させ、現代におけるたたら製鉄の復
興・産業化を推進する「たたらの里づくりプロジェクト」を立ち上げました。
そして、その後は生産した鉄を各地の職人たちとの出会いの中で、包丁やゴルフパターなど
現代にあう形に製品化してまいりましたが、こうした「たたら製鉄」の産業復興だけがプロ
ジェクトの目的ではありません。私たちが最終的に目指すのは、「自給率100％のコミュニテ
ィ」の構築による里山再生と、「山」の復興です。
この取り組みを加速化させるため、10 月１日新会社「株式会社たなべたたらの里」を設立い
たしました。この会社は、製鉄業で東京や海外市場に打って出ることに加え、農業や観光、飲
食や宿泊業など地域創生に関するあらゆる事業を推進し、地域に光るものを徹底的に磨き上
げ、同じように各地で頑張っている人たちとネットワークを構築し、島根全体を盛り上げて
いきたいと考えています。
地域の発展のために日々精進して参りますので、今後とも一層のご愛顧を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。
株式会社たなべたたらの里
https://tanabetataranosato.com/
